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Dynabook テーマ解説インタビュー

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第10回マイナビキャリア甲子園に初参加のDynabook(ダイナブック)。世界中で使われている有名なPCだが、dynabookの名前は聞いたことがあってもその特徴や込められた想いについて知っているだろうか?このインタビューを読んで、人間の可能性を無限に拡げる未来のPCについて自由に発想して欲しい。(取材:羽田啓一郎)

お話を伺った方

荻野 孝広さん

静岡県出身。大学ではマーケティングを専攻。学生時代はまだPCの黎明期で一部の人しか使っていなかったが、大学の新歓がきっかけでPCサークルに加入。なんとなく入ったサークルだったが、学園祭でPCメーカーに協賛依頼の交渉をしにいく経験や、仲間との活動を通じて人と人の繋がりやコミュニケーションスキルを得ることができ、それを活かせる仕事に就きたいと思った。現在はDynabook株式会社でマーケティングを担当。

日本発、世界初のノートPC、dynabookが掲げたビジョンとは?

ー今日はよろしくお願いいたします。dynabookは有名なPCブランドですが、改めてどのような特徴があるのか教えていただけますか?

私たちDynabook株式会社は、実は世界で一番最初にノート型PCを作ったメーカーです。それまではデスクトップ型のPCが世界中で使われていました。PCを使いたい時は、人間がPCのところまで移動して使う、というのがあたり前だったのです。ある意味、PCが中心の時代だったんですよね。しかし、使いたい時に使いたい場所でPCを使えるようにしよう、ということで1989年に世界で初めて誕生したノート型PCがdynabookです。バッテリーを搭載し持ち運ぶことができて、いつでもどこでも使いたい場所で使える。まさにここから人間中心のPC時代が始まったと言えるでしょう。

ー世界初ということは知りませんでした。どうしてそのような製品の発売に至ったのでしょうか。

アメリカのマサチューセッツ工科大学で計算機の研究をしていたアラン・ケイという人物がいます。当時、PCはまだ一部の技術者しか使わないものでした。しかし教育者でもあったアランが1972年に「人間が読み書きの能力を身につけるように、知識の伝達手段としてPCは重要になる」として“ダイナブック”ビジョンを掲げました。そのビジョンでは、子どもが手軽にPCを扱い、自分が調べたいものを調べたり、表現したいことを表現する、そんな夢のデバイスのイメージが語られていました。そのダイナブックビジョンに共感し、我々がダイナブックの名前を冠したノート型PCを開発したのです。一部の人だけではなく、あらゆる人が使えるのがダイナブックビジョンということもあり価格も19万円と設定しました。当時、デスクトップPCは30万円程していたので、価格もセンセーショナルでした。

ー今まで製品名としてなんとなく認識していましたが、そんなビジョンがあったのは感動的です。アラン・ケイさんのダイナブックビジョンはもう現実のものとして達成されたと考えていいのでしょうか?

いえ、時代や社会が変わっていく中で求められるものは変わっていくので、ゴールはないと思っています。dynabookが発売されてから来年で35周年を迎えるのですが、この35年で世界は大きく変わりました。時代の流れとともにPCのあり方も変わってきています。そこで今回、マイナビキャリア甲子園に挑戦する高校生の皆さんと一緒に新しいPCを考えてみたいと思い、テーマを設定させていただきました。

時代が変わってもdynabookが変えずにこだわるものとは?

ーありがとうございます。ではテーマについていろいろ聞いていきたいのですが、まずはPCについての基礎的なことを教えてください。今はノート型PCが主流のように感じられますが、実際はどうなのでしょうか?

おっしゃる通り、一般ユーザ向けもビジネス向けもノート型が多いですね。少し専門的な話になりますが、コンピュータを稼働させると熱が発生します。特にゲームなど高度で素早い映像処理が必要なものについては、大きなファンがついていて、機体の熱をすぐに冷やすことが出来るデスクトップの方が得意だといえます。ですので、eスポーツのような競技の場合にはテスクトップが主流なのですが、それ以外の用途ではモバイルPCで十分なパフォーマンスを出すことができるようになってきました。

ー確かにPCを使っていると機体が熱くなることがありますね。

そう、ノートPCも熱を発するのでいかに効率よく放熱するかが技術の見せ所であり、それがdynabookの強みでもあります。どんなに優れた機能が付いていても、マシンが熱くなってしまうと処理が落ちて危険も生じます。dynabookは30年来、さまざまな挑戦をしてきましたがお客様に安心安全に使ってもらうことを最優先に考えています。高性能なマシンを開発しても、安心安全が守れなければ発売時期を遅らせて改良のための開発を続けることもありました。

ーダイナブックビジョンが起点であることを考えると、安心安全を守ることは譲れませんね。

はい、dynabookは時代に合わせて進化してきましたが、変化させない大切なことも守っています。それが安心安全。これはdynabookのこだわりであり決して変えない部分です。ただ単に処理が早かったり、デザインがかっこいいだけのPCだったらdynabookはやりません。安心安全が犠牲になるマシンはdynabookらしくないと考えています。今回のマイナビキャリア甲子園のテーマでもdynabookらしさは忘れないでいただきたいなと思っています。

テーマに取り組む上でのヒント

ーありがとうございます。それでは今回のテーマに取り組む高校生に考える上でのヒントをいただけますか?

冒頭お話しした通り、日本発のdynabookは、ノートPCというマシンで世界を変えました。皆さんも、自分たちで考えたアイデアで日本だけでなく世界を意識してみてほしいです。高校生のみなさんのパッション、アイデアと我々の技術をうまく結集すれば世界における日本のプレゼンスを上げられるのではないかと思っています。

ーノートPCというデバイスの形にこだわらなくてもいいんでしょうか?

はい、もちろんです。アラン・ケイがノートPCという概念を作ったように、皆さんも「PCとは何か」を考えてもらえるといいかもしれません。PCとは、コマンドを入力すればなんでもできる汎用的な機械です。資料を作ることもできるし絵を描くこともできる。ゲームも映画も楽しむことができる。人間がやりたいことが叶えられるのがPCというマシンです。では10年後、我々人類は何をやっていたいのか。そしてそれを叶えるマシンとはどのようなものか、と考えてもらえると考えやすいかもしれませんね。

ー時代によってPCが変わってきたということはなんとなくはわかるのですが、dynabookが過去実際に実施した事例はありますか?

そうですね、最近のわかりやすい事例として世界中が混乱したコロナ禍で生まれた社会変化に対応した機能をご紹介します。皆さんの記憶も新しいと思いますが、緊急事態宣言の中で外に出ることができず、リモート授業やリモートワークが一気に広がりました。そこで生まれたニーズが「いかに快適にビデオ会議ができるか」というもの。持ち運びが容易で薄くて軽いといった点はもちろんですが、AIによるノイズキャンセラーを搭載し、AIが人の声と雑音を識別し、人の声だけを拾うのです。これは動画を見ていただくのがわかりやすいと思うのでぜひこちらをご覧ください。


皆さんもAIの進化については聞いたことがあると思いますが、やはり人間とAIがどのように関わるかは重要なテーマだと思います。でもAIだけにこだわらないで自由に発想してみてほしいですね。例えば通常のノートPCは画面とキーボードがパカっと開く構造になっていますが、開く方向はあれでいいのか?そもそもディスプレイやキーボードはいるのか?触覚や嗅覚を伝達するデバイスでもいいかもしれません。もちろん、斬新なアイデアを考えることは簡単ではありませんが、アイデアは無限です。皆さん一人一人が世界を変えるチャンスがあるんですよ。皆さんの歩みと、我々Dynabook株式会社の歩みが一致すれば嬉しいなと思います。皆さんからのアイデア、楽しみにしています!

現在、「dynabook」ブランドに込めた想いを広めるべく、「世界初は、夢じゃない。」をメッセージに、「Empower Your Future」プロジェクトを展開しております。
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