過去参加者インタビュー

キャリア甲子園2017総合優勝、「Girling」インタビュー!

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過去最大規模の大会となったキャリア甲子園2017。日本全国から集まった高校生チームの中から勝ち上がり、総合優勝を果たしたのは豊島岡女子学園当時一年生のだった時だった。特に2017年度の決勝大会はファイナリスト25人中女子が23人、と女子の強さが際立った。その中で見事勝ち抜いた。強さのポイントはどこにあったのか?
優勝から時間が経ち、二年生となった彼女たちの話を聞いた。
(取材・執筆:羽田 啓一郎)
*この記事は2018年5月の取材記事です

結成秘話。チーム名は友達が決めた!!

羽田:お久しぶりです、改めましてキャリア甲子園2017、優勝おめでとうございます。

全員:ありがとうございます!!

羽田:一ヶ月経ったわけですが、どうですか?

ゆいこ:全然実感ないんですよね、それが。

羽田:あ、そうなんですね。

あやな:キャリア甲子園は日本全国の高校生が参加してたので、その中で一番になったのはすごいことなんですけど、あまりピンと来てないです。

ゆいこ:でも嬉しかったですよ、もちろん(笑)。

あやな:実は私たち、決勝のプレゼンが一番ダメだったんです。

羽田:え、そうなんだ。そんな風には見えなかったけど。

ゆいこ:時間管理間違えたんですよね。前半の説明部分で時間を取りすぎちゃって。

もか:そう、後半、やばい!ってなりながら早口でやるしかなかったんです。

あやな:だから決勝は絶対ダメだと思ってました。最後にやった先輩たちのプレゼンがすごかったので、あー終わった、と。

ゆいこ:だから勝ち名乗りを受けた時は信じられなかったです。

羽田:なるほど。では順を追って聞いて行きたいのですが、何で甲子園に出ようと思ったんですか?

ゆいこ:豊島岡は学校内で毎年キャリア甲子園の説明会があって、興味ある子たちが説明会に参加するのですが、説明会の時点で既にワクワクしてたからですかね。

あやな:私たちは中高一貫校なんですけど、2014年に先輩が優勝してたのでキャリア甲子園自体は知ってて。私たちも高校に上がったので挑戦してみようかなって。

羽田:この四人はどういうつながりのチームなんですか?

もか:実は私たち、中学生の時にもビジコンみたいなのに出たことがあって、その時も優勝してるんです。その時のチームメイトがこの四人なんです。

羽田:え、そうなんだ。凄いですね。

あやな:いや、でも中学の時の話だし。高校生になってからも何かで一番になりたいなとは思ってたので、挑戦するならこれだ!と。

羽田:その時のチーム名もGirling?

ゆいこ:いや、Girlingは友達につけてもらったんです(笑)。甲子園にエントリーする〆切の日、放課後に「やばい、〆切今日だ」みたいになって慌てて相談しようと思ったらメンバー、誰も学校にいなくって!だから部活の友達に「何かいいアイデアない?」って聞いて。

羽田:(笑)。第5のGirlingメンバーがいたんですね!

ゆうな:女の子らしいチーム名にしたいね、とは前から話してたんですけど、まんまGirlingになりました。

羽田:リーダーはどうやって決めたんですか?

もか:ジャンケンですね。

羽田:(笑)。じゃあ割と最初はふわっと始まったんですね。他の皆さんの役割分担ってあったんですか?

ゆいこ:あやなは裏番長みたいな感じだったよね。スライド作りもあやながかなり頑張ってくれました!

あやな:裏番長(笑)。スライド作りは、もかとも分担して頑張りました。

もか:これまで本格的なスライドを作ったことはなかったんですけど、自分なりに工夫しながらなんとかかんとか・・・。ゆうなはみんなから出るアイデアのブラッシュアップが得意だったよね。

ゆいこ:あとゆうなは、ニコニコ係!ゆうなには超癒された!

ゆうな:(笑)。まあ、確かにいつもニコニコしてたかもね。

羽田:いや、そういう人ってチーム内に大切だと思いますよ!ムードメーカーというか。ちなみに、どうしてみなさんはTBSラジオにしたんですか?

テーマ企業はどうやって選んだ?キャリア甲子園の道のり

ゆいこ:うーん、超シンプルに言ったら楽しそうだったから、ですね。

あやな:キャリア甲子園って商品開発みたいなテーマもあれば社会課題の解決みたいな壮大なテーマもあるじゃないですか。TBSラジオのテーマって、ちょうどその中間みたいな感じがして。

ゆうな:確か資生堂と迷ったんですよ。どっちにしようかねって。

ゆいこ:私たち、チームの方向性というかコンセプトは結構しっかり決まってて。それは「私たち高校生の毎日をちょっと楽しく」で。だからそれに合うテーマを考えた時に資生堂とTBSラジオだったんです。

羽田:なるほど、自分たちのチームのコンセプトを固めて、それに合うテーマを選んでいった、と。

ゆうな:それで、資生堂はもっとキラキラした子たちがやった方がいいよねってなったんです。私たちじゃちょっとね・・・みたいな。

羽田:笑。そんなことないと思いますけどね。TBSラジオにしようと思ってからは順調だったんですか?

ゆいこ:全然!最初のアイデア出しのところから大変でしたよ。

ゆうな:色々アイデアはあったんです。だからその中から取捨選択するのが大変だったかも。

もか:実際、自分たちが出したアイデアと同じアイデアで勝ち進んだチームが準決勝にいたんです。だからあのまんま行ってたらやばかったなって思ったこともありました。

羽田:たくさん出たアイデアの取捨選択のポイントは?

ゆいこ:やっぱり自分たちのコンセプトに合うかどうかですね。そこの軸がブレないように何度も話し合いながら進めて行きました。自分たち世代の毎日がテーマだからこそ、ネットで取れる情報じゃなくて自分たちでアンケートを取ったり自分たちの感覚を大切にして進めて行きました。

羽田:おお、まさに大会テーマの「MY REVOLLUTION」で参加者の皆さんにやってほしかったことです!

あやな:その辺りは準決勝大会後のBBT大学のフィードバックがとても参考になりました。あとTBSラジオの方にも決勝直前に色々とアドバイスをいただいて。

羽田:そうした社会人からのフィードバックはやはり効果がありましたか?

ゆいこ:ありましたね。アイデア自体は変わってないんですが、表現方法やプレゼンの展開やロジック、根拠となるデータを強固にするなど、ベースの部分を相当鍛えていただきました。

あやな:プレゼンスライド、決勝直前にほぼ全部作り変えたんですよ。

企業からのフィードバックで決勝戦直前にスライドを全部作り変える

羽田:え、全部?

もか:期末試験とかあったので決勝に向けてスパートかけられたのが本当に決勝直前で・・・。準決勝までのスライドをちょっと直すくらいかなと思っていたらTBSラジオさんからフィードバックいただいて、これじゃ絶対ダメだって気づいて。

あやな:間に合うのか・・・?って思いましたけど、何とかうまく行ってよかったです。

ゆうな:泊りがけで合宿して集中して一気にやりました。大変だったけど、楽しかったです。

ゆいこ:やっぱり聞き手に伝わる事を追求していくと終わりがありませんね。

羽田:そうですね、キャリア甲子園の難しいポイントは準決勝と決勝で戦い方が完全に変わるところなんです。準決勝まではテーマ出題企業向けの提案。皆さんで言えばTBSラジオ相手だからラジオ業界の現状とかは当然TBSラジオは知っている。でも決勝大会の審査員は皆さん一流とはいえラジオのことはそこまで知らないかもしれない。画面の向こうの視聴者も同じ。その違いをどうクリアして行くのが大きな関門なんです。

あやな:そうですね、そういう意味でもTBSラジオさんやBBT大学さんからのフィードバックはすごくありがたかった。私たちだけじゃあそこまではできなかったと思っています。

羽田:でもスライドとかすごく見やすかったし、直前に作り替えた成果は出てましたね!

ゆいこ:私たちの提案は高校生向けのアプリだったんですけど、それをどうわかりやすく伝えるかが難しかったですね。映像を作って、アプリの一部分を動かしたんですけど。

羽田:誰かプログラミング出来るんですか?

もか:出来るってほどじゃないけど、一応習ってます。

ゆうな:出来るっていっちゃえよー

羽田:理系?

もか:あ、私たちは全員理系です。

羽田:おおそうなのか。ちなみに・・・決勝大会って7チーム中、3チームが豊島岡女子学園だったわけですが、そこは何か意識しましたか?

あやな:驚きましたね(笑)。女子ばかりなのも驚きですが、私たちの高校がこんなに残るなんて、と。

ゆうな:レオパレス21のチームは色んなコンテストで賞も貰っている先輩だったので、うわーって思いました。

ゆいこ:でも変に意識はしませんでした。自分たちのプレゼンのクオリティをあげていくことで精一杯。あやな、インフルで倒れてた時期とかあったしね(笑)。

羽田:あ、そうだったんですね!

あやな:ほんとごめん!でもみんなでやってくれて本当にありがたかった・・・!

羽田:やっぱり甲子園の決勝まで勝ち進むチームはチームワークがいいなと思うことが多いんですが、皆さん、途中仲間割れとかしなかったんですか?去年優勝の「米ット。」は途中で空中分解しそうになったようでしたが・・・。

ゆいこ:いや、結構しましたよ。

もか:うん、行き詰まった時とかギスギスしたり・・・。でもなんとか繋ぎ止めて。

あやな:もかが凄く繋ぎ止めてくれたよね。

ゆうな:え・・・仲間割れ・・・?したっけ・・・?

全員:

ゆいこ:うちはゆうなという強力なニコニコ係がいますからね。ちょっと場の空気が悪くなってもニコニコしてる人がいるから癒されちゃう。

ゆうな:わたし、気づいてないのかな(笑)。でもそれでチームがうまく行ったならよかったです(笑)。

キャリア甲子園を終えて感じたこと

羽田:さて、では最後にキャリア甲子園を終えてどんな事を思ったのか教えていただけますか?

ゆいこ:そうですね、私は結構飽き性な性格で途中で正直めんどくさいなと思ったことも何度もありました。でもこんなに集中して取り組んだのは受験以来でした。高2になる前に経験できてよかったと本当に思っています。すごく自信がつきましたし。

もか:うん、めんどくさくなることもたくさんあったね(笑)。でも日々の勉強や部活では身につけることが難しい能力を高校一年生で得ることができたのは本当に大きいと思います。将来に役立つかどうかはまだわからないけど、勝っていくごとに自分の自信に絶対になるから。

あやな:だよね、正直私もめんどくさいなーって思ったこともあったけど、なんだかんだ実は楽しかった。ビジネスアイデア考えろって言われても当然最初は何をどう考えていいかわからないんですよ。でもみんなで調査したり話し合ったりしているうちにだんだん形ができて行く。何もないところから生まれて行く過程とか、うまくいかなかったことがうまく行くようになって行くのは、ただただ単純に楽しい。

羽田:そんなにめんどくさかったのか(笑)。でも、どうしてそんなに頑張れたんですか?キャリア甲子園って、途中で脱落しちゃうチームもすごく多いんですけど。

ゆいこ:そりゃ勿論、投げ出すのは悔しいからですよ。準決勝も決勝も「負けたらこれまでの努力が全部無駄になる」って思って絶対勝ってやると思ってました。キャリア甲子園、勿論得るものはたくさんあるんだけど、自分たちが頑張ってやってきたからこそ結果は出したかった。

あやな:そうだよね、大人とかえらい人は「努力は無駄にならない」とかっていうけど、そんなことない。勝つぞ!と。

ゆうな:私はただただ単純に面白かったんですけど、タイムマネジメントについては鍛えられた気がしますね。毎回毎回間に合うかどうかという瀬戸際で頑張ってました。

あやな:うん、本当に楽しかったね。何も考えずに何かに集中して取り組んだのは本当に久々で。そんな経験はなかなかできないなって思っています。

ゆいこ:私が思ったのは、努力ってするだけものになるんだなって事です。その時は意味がないと思ってた事でも、後からすごく意味を持って返ってきたり。無駄なことはなくて、全て積み上がって行く。

ゆうな:キャリア甲子園、シンプルに楽しいから、とりあえずやってみて欲しいなと思いますね。いい思い出にして欲しいなと。

ゆいこ:わたし、プレゼンの仕方や誰かに何かを伝える力は本当に身についたと思います。私はあがり症なのでプレゼンなんて本当は苦手意識があるんですけど、キャリア甲子園で相当鍛えられました。

ゆうな:あと、チームにニコニコ係は必要ですよ!

全員:

ゆいこ:それは本当にそう!やっぱりチームで集まってやったほうがいいと思いますよ。テレビ電話もいいけど、直接会って話す機会は多いほうがいいと思ってます。仲の良さなら私たちはどこにも負けない自信がありました!

羽田:わかりました!今日はありがとうございました!今後の活躍、期待してます!

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