先輩からのバトンvol.10:田部井 淳志

キャリア甲子園2021を戦う高校生へ、カロリーメイトプレゼンツ、先輩からのメッセージバトン企画。今回はキャリア甲子園2018年大会で決勝大会に進出し、審査員特別賞に輝いた田部井くんの声をお届けする。
(取材・執筆:キャリア甲子園運営事務局 羽田 啓一郎)
*記事内容は取材時の2022年1月時点の情報です

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お話を伺った方

田部井 淳志
東京大学工学部計数工学科に4月から進学予定。聖光学院2年生時にキャリア甲子園2018に出場し、バイエル代表として審査員特別賞に輝く。その後東京大学に進学し、模擬国連の駒場研究会代表を経て、現在は日本模擬国連の代表を務める。

学校のカリスマから誘われ挑戦した、キャリア甲子園

見事審査員特別賞に輝いたEVEREST。


お久しぶりです!田部井くんがキャリア甲子園に出場したのは2018年。当時のこと、そしてそこからつながる今のことを色々教えてください。田部井くんがキャリア甲子園に出場したきっかけはなんだったのですか?

高校の友達に誘われたからですね。同級生で平林というやつがいるんですが、彼は高校の中でも一目置かれているというか、カリスマみたいな人物で。そんな彼に誘われたんです。「優勝目指そうぜ」と。平林が言うならきっと凄いことになるだろうなと思って、出場を決めたんです。郊外活動はあまりやったことがなかったのですが、とりあえずやってみよう、と。

ーハーバード大学に進んだ平林くんですね。元々仲がよかったんですか?

僕らのチームは、僕と平林が学校の文化祭の実行委員だったんです。平林が実行委員長で僕が副委員長。彼がアイデアマンでスケールの大きいアイデアを広げて、僕がそれを形にする、みたいな役割分担でした。彼は大きいものを目指そうと旗を掲げ、そこに人がついていく、本当にカリスマみたいな人でした。

ー田部井くんの通っていた聖光学院の文化祭は規模が大きくて有名ですよね。ニュースで見たことがあります。

そうですね、僕らの代では2日間で2万人の来場を実現した。元々自由な校風で、生徒の裁量が大きくて生徒が自分の責任で自由にやっていい、という伝統があります。コロナの中でもタッチレスシステムを全面的に導入して文化祭を実現した、という報道が結構されていましたが、あれも後輩たちが自分達で実現したアイデアだと思います。

ー2万人・・・!?凄いですねそれは。

そうですね、僕は元々人並みに勉強できればいいなと思ってるような人間だったのですが、平林の広げる大きなビジョンに惹かれて、やってやろうと思えました。自分達の力で全力で取り組むという経験ができたのは大きかったです。その成果が2万人という動員。高校2年生の夏に文化祭を実現させ、そのままキャリア甲子園に挑戦した、という流れですね。僕らの文化祭のスローガンが「EVEREST」だったんですが、それをそのままキャリア甲子園のチーム名にも引き継いで「EVEREST」というチーム名で挑戦しました。世界一いいものを作ろう、とか歴史に残るもの、など色々な意味を込めたコンセプトです。

プレゼンテーションは、「何を伝えたいかとどうみられるか」

田部井くん流のプレゼンのポイントをご紹介!


ーしかしそんなカリスマ的な人がリーダーだとどんなチームワークになるんですか?カリスマのいうことが絶対、みたいにならないんでしょうか?

いや、口聞かなくなるくらい口論になることもありましたよ(笑)。僕と平林はそもそも考え方の根本が違うんです。僕らが取り組んだバイエルのテーマは理科系科目の教育に関するテーマでしたが、僕は既存の教育制度をどう変えるか、という考え方をしていたのに対し、彼はそもそも根本から変えるべきだ、という考え方だったので出発点が違っていたんですよね。

ーそれは揉めそうですね・・・。

議論した結果話がまとまらなかったらリーダーの意思決定に従おう、とあらかじめ決めていました。でも平林が凄いなと思ったのは、意見が食い違う時こそ得られるものは大きい、という考え方をしていて、変に着地させずに徹底的に議論をしてくれたんです。なので意見がぶつかるときはしょっちゅうありましたが、結果的に良いものになったと思いますね。

ー準決勝や決勝など、プレゼンテーションは緊張しましたか?

うちの学校は授業でプレゼンする機会もあったのでプレゼン自体に抵抗はありませんでした。でもチームメンバーが緊張してたので、「大丈夫だよ」って励ましてたら僕自身は特に緊張はしなかったですかね。決勝大会は舞台が派手すぎて、あそこまでいくと緊張というよりもはや楽しい領域でした。

ープレゼンテーションのコツを教えてください。

プレゼンは、何を伝えたいかとどうみられるかが噛み合った時がベストだと考えています。だから事前に核となるメッセージ、何を伝えたいのか、そもそもどうして伝えたいのかを徹底的に考えることです。自分が伝えたいものをぼやぼやさせずに輪郭をくっきりと描き出すことをやる。それを踏まえて自分のプレゼンを録画する。それを見直すと、どう見られているかかがわかります。

ー今はスマホで録画もできるからプレゼンの練習は楽になりましたね。

自分で見返すと頭の中でイメージしていたものと違うなと気づくことがあるはずです。自分が伝えたいことと伝わることが違うことが往々にしてある。その擦り合わせをしていくことで、この二つがだんだん一致していくのです。チームメイトは内容が理解してるのに、それでもプレゼンすると伝わらないこともあります。先生や友達など、内容を知らない人相手の場合は言わずもがなです。

ー結果は審査員特別賞でした。総合優勝は惜しくも逃しましたが、その結果はどう受け止めていましたか?

優勝できなかったのは悔しいといえば悔しかったですが、それは結果論。結果によって我々のやったことの価値が揺らぐことはないし、僕たちはやりきったな、とは思っていましたね。我々の現在地として受け止めて誇りを持とうなってみんなで話していました。

憧れていた姿を、自ら実践する

学校のカリスマ、平林君(画面右)に誘われて結成されたEVEREST。


ーありがとうございます。そしてその後東京大学に進学され、模擬国連を始められたと聞いています。キャリア甲子園2016で優勝した山本くんが模擬国連の代表だったんですよね?

そうですね(笑)。山本さんはそれまで面識はありませんでしたが、何かの話の中で「あれ、キャリア甲子園?」って(笑)。山本さんだけじゃなくて、同じ決勝大会で戦ったライバルチームのメンバーも同期でいますしね。世界は狭いです。

ー山本くんは模擬国連の駒場研究会の代表をされていましたが、そのあとを受け継いだのが田部井くんなんですよね?

はい、昨年まで駒場研究会の代表をやらせていただき、今年からは日本模擬国連の代表を務めさせていただいています。

ーえ、日本全体の。それは凄いですね。先ほどのお話を聞いていると、田部井くんは元々はそんなに野心家でもなく、平林くんのカリスマ性についていっていたような印象がありましたが、今は日本全体の代表をやられている、ということですよね。そこにはどんな変化があったのでしょう?

僕は元々保守的で、平林みたいなカリスマに憧れている部分がありました。彼のリーダーシップをずっと見てきて、自分なりのリーダー像をやってみたくなったんです。僕は彼のようなリーダーにはなれません。人によってリーダーシップのあり方は違うと思うのですが、それでも彼から学んで僕も実践しているのは人と向き合う、ということ。これが意外と難しくて、壁にぶつかるたびに平林のことが脳裏に浮かびますね(笑)。

ー人と向き合う、とはどういうことでしょう?

先ほどもお話ししましたが、意見のぶつかり合いは当然あるんです。でも意見が違ったからといって「お前とは意見合わないな」じゃなくて、ちゃんと人対人で向き合ってお互いに納得できるまで話し合う、ということです。これには意識と行動の両方が必要で、口先だけでメンバーに気をかけてるふりをしているだけでは足りません。サークルなので、あらゆるモチベーションの人がいます。熱量が違うことも当然あります。でもそういう人たちとも「俺らとは違う」ではなくて一人一人ちゃんと向き合ってきたつもりです。そうしたマインドは平林から学んだことですね。

ーいや、素晴らしい成長物語ですね。この春から大学3年生ですが、この先はどんな進路を進まれるのでしょう?

僕は大学では工学部の計数工学科に進みます。元々AIに興味があったのですが、エンジニアなどものづくりというよりは理論と実践をどう繋げるか、を研究したいなと。多分大学院に進学しますが、その後は教師を目指そうかな、と今の時点では考えていますね。

ーどうして教師になりたいんですか?

ずっとお世話になってる先生がいて、勉強だけじゃなくて人生で大切なことなどその先生に色々な言葉をもらっていたんです。そういう教師になって、生徒の人生に何かしら役に立てるといいなと。

ーロールモデルがいるんですね。

学校の勉強を教えるだけが先生の役割ではありません。僕にそうしてくれたように、その人の転機になりうるようなきっかけを作りたい。そして、人が人生観に大きく影響受けるのは学生時代。そういう場面に立ち会えるような仕事が将来はしたいですね。

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