先輩からのバトンvol.3:岡田忠志

キャリア甲子園2021を戦う高校生へ、カロリーメイトプレゼンツ、先輩からのメッセージバトン企画。今回はキャリア甲子園2015で男子校女子校混合チームで決勝大会に駒を進めた岡田さんにお話を伺った。
(取材・執筆:キャリア甲子園運営事務局 羽田 啓一郎)
*記事内容は取材時の2021年10月時点の情報です

お話を伺った方

岡田 忠志さん

キャリア甲子園2015ファイナリスト。当時、筑波大学附属駒場高等学校2年生で、お茶の水女子大学附属高等学校の女子二人と高校を跨いでチームを結成し、見事決勝大会まで駒を進めた。その後東京大学に進学し卒業。東京大学法科大学院生を経て司法試験にも合格し、現在は弁護士の夢に向けて修行中。

キャリア甲子園決勝大会を一人でプレゼンした理由

2015年決勝大会の岡田君。当時まだ高校2年生。


ーご無沙汰しています。今日は久々にキャリア甲子園の時のお話を伺えればと思っています。

お久しぶりです。僕が高校2年の時ですからもう7年前ですね。記憶を辿ってみます(笑)。

ーそうですね、ちょっと頑張って思い出していただきたいんですが、どういう経緯でキャリア甲子園に出ようと思ったんですか?

きっかけは同じ高校の友人に誘われたからですね。僕は高校の生徒自治会の役員として活動していたんですが、他校の生徒会も所属する生徒会連盟にも顔を出していて校外の友人との交流も多かったので誘われたんだと思います。うちは男子校なので、女子校の二人とチーム組むのに慣れていない人もいるので(笑)。

ーなるほど、きっかけはわかりました。でも誘われても出ないという選択肢はあったと思うんですが、岡田くんはどうして挑戦しようと思ったんですか?

僕の高校は学校外の大会で成果を出してる人が周りに結構いたんですよね。でも自分はそういう経験をしてないな、と思って。高校生が参加できる大会だと理系向けのものも多いんですが、キャリア甲子園はビジネスコンテストなので、文系の自分の強みも発揮できるんじゃないかなと思ったんです。

ー僕は初年度から全チームの決勝大会プレゼンを見ていますが、一人で全てプレゼンやり切ったのは岡田くんだけだったと思います。どうして一人でプレゼンをやることになったんですか?堂々とプレゼンしてて上手でしたが。

複数人でプレゼンを分担するより、一人でやった方が統一感があってクオリティが上がるんじゃないか、という議論がチームの中でまずあったんです。プレゼンは、誰か一人がやろう、と決まって。それでじゃあ誰がやる?という話になったんですが、僕がやってもいいよ、というとその流れになりまして(笑)。

ーあ、では得意だったから、というわけではないんですね。

そうですね、どちらかというとプレゼンは苦手意識がありました。だから僕に任せてくれ、というよりは「やってもいいよ」と手を挙げたらそのまま通ってしまったという形ですね。でも僕らは他校とのチームで最初はじめまして状態からスタートだったこともあって、メンバーそれぞれの強みをちゃんと理解できていませんでした。もしそれができていたら、一人でプレゼンするスタイルではなく複数人で担当しても良かったかもしれません。

ーでは後輩には「プレゼンは複数でやった方がいい」とアドバイスしますか?

いや、それはケースバイケースじゃないですかね。一人でやった方がプレゼンの統一感は出ますし、作業効率も上がると思うんです。複数人で担当すると作業量は絶対に増えますからね。チームメンバーの強み弱みがはっきりわかっていて、うまくマネジメントができるなら複数人でやってもいいとは思います。どのような形式でやるかはよくチーム内で話し合った方がいいですね。

チーム活動やプレゼンテーションのアドバイス

決勝大会、一人でプレゼンをやり切る人は珍しい!


ーチームの話し合いは本当に大切ですよね。 でも岡田くんの場合は二つの異なる高校での連合チームでした。さらに男子校と女子校。当時はzoomもなかった時代ですが、チーム内の話し合いはうまくできましたか?

これは参考になるかどうかわかりませんが・・・。僕の場合はある意味で割り切っていましたね。
例えば、こういうチーム活動ってチームメンバーがミーティングに遅刻してきたりすることってよくあるじゃないですか。

ーありますね(笑)。僕はそういう人、許せなくてイラっとしちゃいます。

そうなんです。僕もイラっとはするんですが、その感情を抑えるのが人よりも早いんです。例えば遅刻で待たされる時間があったら、その時間を使って自分でできることをしよう、と考え直す。すると落ち着いて自分がやるべきことに意識をフォーカスできる。チーム活動の時は、他の人と協力することがもちろん大前提ですが、僕の場合は究極自分でやれるようにはしておきますね。他の人ができないからといって共倒れにならないように、自分でもできるように準備しておく、というか。

ーなるほど、そういう考え方ってどこで身についたのでしょうか?

割と昔からそういう考え方をしていたかもしれません。あとは自分の母校である筑駒は「自由」を掲げているんですが、自由であるということは自主性や独立性が求められます。その影響もあるかもしれませんね。でも自分の怒りや感情をコントロールするアンガーマネジメントは興味があって、今も本を読んだり勉強していますね。

ーありがとうございます。感情のコントロールはプレゼンでも重要ですよね。しかし岡田くんがプレゼンが苦手だったとは意外でした。堂々としてましたよ。

そうですね、キャリア甲子園で大人数の前でプレゼンテーションする機会をいただけたので、あれ以来人前で話すのは慣れたかもしれません。プレゼンテーションは苦手意識を持つ人も多いと思いますが、自らに緊張することを許してあげることが大切です。

ー緊張することを許す、とは?

緊張する状態は避けられないという前提で準備をすることです。どうしたって緊張はしますかららね。それなのに「やばい、緊張してきた」と考えるとまたそこに負荷がかかる。緊張するのは当たり前、くらいのつもりで準備をしておくことです。例えばどうせ緊張してしまうから直前に何か作業をするのはやめて事前に全部やるべきことはやっておく、とか。あと大切なのは伝える内容を限定することですね。

ー伝える内容を限定する、とは?

プレゼンの内容を考えていくときに、まずは思いつく限り、アイデアを出していきますよね。でもあれもこれも、と盛り込んでいくとプレゼンが長くなるし、相手にとってもわかりづらい。そして緊張してる自分にとっても内容が複雑だとミスを起こしやすい。だからちゃんと論理の骨子をはっきりさせて、その骨子に関係ないものは大胆に削っていくことが大切です。

ーそういう考え方ってどこで身につけるんでしょうか?

僕も高校生の時にそこまでできていたわけではないです。これはキャリア甲子園の体験談ではなく、今現在までの自分の経験談になりますが、僕はやはり法学の勉強をしていく中で論理的思考力を鍛えてきました。

ー法学で?

詳しく説明すると長くなるので興味がある方はぜひ調べてみてほしいんですが、法律の勉強は基本的に三段論法で成り立っています。答案を書くときもこの論理が求められます。そしてこの論理の骨格を出していく作業を法律の勉強の中でやっていく。僕も、考え方などがずいぶんシンプルになったなと自分で感じますね。

ーなるほど、では最後に岡田くんがこれから進む法律の世界や、高校生へのメッセージをお聞きしていきたいと思います。そもそも、どうして岡田くんは弁護士を目指すようになったのでしょうか?

「自由と正義を守りたい」弁護士への想いと高校生へのメッセージ

司法試験も合格し、中学の時からの夢に向かって修行中!


きっかけは本当に偶然です。小学校の時にいろいろな仕事につく大人の話を聞く機会が学校であったんですが、その時にお医者さんや看護師など「命」に関わる仕事の話が人気で、クラスメイトはみんなそっちに行ったんです。で、僕は他の人と同じ行動が嫌だなと思って裁判官の話を聞きました。これがきっかけで法律の仕事って面白いな、とぼんやり思った記憶があります。

そして本格的に意識し始めたのは中学3年の時に読んだ「国際弁護士」という本ですね。その本ではさまざまなM&A契約交渉や特許訴訟などの国際法務の事例が詳細に書かれているんですが、日本だけじゃなく海外で、自分の頭脳と経験で道を切り拓いていくのが弁護士なんだな、と感じてそれがかっこいいな、と。そこから本格的に弁護士の道を考え始めましたね。

ー先ほどの怒りをコントロールする時の話でもありましたが、岡田くんは自分の力で生きていく、というのが好きなんですかね。

確かにそうかもしれないですね。僕は自由に興味があるんですよ。誰しも子供の時って大人や周囲によって自分の行動が制限されるじゃないですか。あれはやってはだめ、これもやってはダメ、と。もちろん教育的観点からそれが正しいことも多いと思うんですが、当の本人としてはなんでやっちゃダメなんだ、と子供の頃の僕は感じていて(笑)。そこから自由や自分の権利について関心を持つようになったんです。

ーなるほど、そしてそこから弁護士につながっていくんですね。

弁護士の使命は正義の実現と人権を守ることです。自分らしく自分の個性を活かしていこう、と。人権が侵されるのは大抵の場合、弱い立場にある人です。そういう人たちの権利や自由を守ることができるのが弁護士の魅力。権利や自由を守るということは正義を守るということであり、それが僕の信念につながっています。

ーいや、幼い頃からの夢を実際に叶えるところまで来てるのは本当にすごいと思います。

ありがたいことに司法試験は合格したので、あと1年間修行して将来は企業のビジネスを法律で支えたいなと思っています。一般民事や刑事など他の分野もありますが、僕はお金が生まれて経済が動いていく現場に近いところで仕事がしたいなと考えています。

ーでは最後に、高校生に対してメッセージをお願いします。

人は歳を重ねるにつれて、いろいろなしがらみや負担は増えていきます。自立して親元を離れたら生活費も稼がないといけませんしね。でも高校生って、生活のための負担や時間は負わなくていい人が多いと思うんです。高校1、2年生の場合は受験は直近の問題でもありませんよね。
しがらみの少ない今だからこそ、自分の気持ちに正直になってほしい。他の人、外部の声に惑わされずに、自分の自由な意思決定にわがままに行動してみてほしいです。それが納得がいく自分自身を発見する手段になるはずです。将来、自由に自分らしく生きていくためにも、高校生のうちは自分のわがままを実践してほしいですね。

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