先輩からのバトンvol.7:西垣裕太

キャリア甲子園2021を戦う高校生へ、カロリーメイトプレゼンツ、先輩からのメッセージバトン企画。
今回はキャリア甲子園2015で総合優勝した東京大学の西垣さんにお話を伺った。
(取材・執筆:キャリア甲子園運営事務局 羽田 啓一郎)
*記事内容は取材時の2021年12月時点の情報です

お話を伺った方

西垣裕太さん

灘高等学校出身。高校時代は模擬国連に参加しながら高校2年生の時にキャリア甲子園2015 に挑戦し、総合優勝。現在は東京大学法学政治学研究科法曹養成専攻。弁護士の道を志し、日々学んでいる。

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複数高校連合チームとして戦う

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ーご無沙汰しています!もう6年前の話になりますが、キャリア甲子園当時のお話を聞かせていただきたいなと思いお時間をいただきました。西垣くんは模擬国連の仲間と一緒にキャリア甲子園に出場したんですよね?

懐かしいですね。そうです、模擬国連メンバーに誘われましたね。模擬国連は、国連さながらに社会課題について議論をするのですが、その時の練習仲間がキャリア甲子園に興味を持ったんですよ。僕らが取り組んだテーマが持続可能性で、模擬国連でもこのテーマについては議論していたので、自分たちの取り組みが活かせるんじゃないか、と。

ー今でこそSDGsという言葉を聞かない日はありませんが、当時から西垣くんのチームのプレゼンは「脱炭素」「サステナブル」を扱っていました。結果的に総合優勝したわけですが、キャリア甲子園攻略のアドバイスはありますか?

色んな人に自分たちなりのアイデアを話してみることが第一ですね。アイデアが整理・再構築される過程の中での気付きと、もちろん話している相手からもらう発想のヒントを大事にしています。また、日常の中で頭の片隅でずっと考え続けることも大事だなあと思います。友人とのふとした会話とか、ふと目に入った情報にヒントを貰うこともあります。僕たちもゴミを集める方法がないかと苦心していたところ、日常会話の中でふと下水道で流すというアイデアがでてきたように記憶しています。

ー西垣くんチームは複数の高校のメンバーで、かつ神戸と名古屋の遠距離チームでした。やりづらさはなかったですか?

僕たちは遠距離とはいえ、模擬国連という濃い原体験を共にしていたのでそこまでやりづらいということはありませんでした。もちろん、すれ違いだったりコミュニケーションがうまく取れない場合もあります。でも結局のところ、ちゃんと胸を開いてぶつかってみるしかないのではないかと思います。それぞれの思惑とそれぞれの事情がある中で、ある程度淡々と、しかしチームをよりよくしていきたいという点では一致しているところを明らかにしながら、真摯に話し合っていくことが重要なのではないでしょうか。

ーちゃんと話すことが大切。同じようなことは皆さんおっしゃいますね。

とはいえ、なかなか正直な気持ちを話をするタイミングがないのも事実。裏で一対一で話すのでもいいですし、最悪煮詰まって限界を迎えてしまったときにでも、怒らず、拗ねず、あきらめずに、素直な気持ちをぶつけてみれば、共感とまではいかずとも、意外と理解しあえることは多いんじゃないかと思います。我慢のしどころと、気持ちのぶつけどころはいつまでたっても難しいですが…。

プレゼン本番中、頭が真っ白になったこと

プレゼン審査の際、プレゼン本番で頭が真っ白になってしまった西垣くん


ー西垣くんはプレゼン審査の時に頭が真っ白になって止まってしまいました。

苦い思い出ですね(笑)あれでプレゼン時間、2,3分はロスしてしまいました。キャリア甲子園のプレゼンは10分間なので、その2,3分は大きいですよね・・・。

ー緊張との付き合い方を教えてください。

よく鏡を見て舌を出すとか言いますよね(笑) 。でも緊張する時は緊張するものなので、遠慮なく緊張したらいいと思います。緊張しているからこそ失敗することもあるけれど、緊張するぐらい気が張っているからこそできることもあると思います。

ー緊張はするから仕方ない。多くのファイナリストの皆さんが同じことを言っています。

はい、ある程度は仕方ないと思いますよ。でも緊張でがちがちになってしまっては実力が発揮できません。受験でも同じことを聞きますが、自分たちが今までやってきたことに自信を持つことは大事かもしれません。自信満々に胸を張って深呼吸をしてみると、気を張り詰めたまま、冷静に頭が動くようになる気がします。「自分の努力に比べたら周りは大したことないぜ」くらいに自信過剰になるくらいでもいいと思います。

ー緊張でパフォーマンスが発揮できないのは最も避けたいことですね。

そうですね、緊張はするものですが、不安でびびって腰が引けているのはいただけないので。プレゼンが始まって終わるまでは、自分たちのことを完璧だと思ってもいいかも。ただ、質疑等でなるほどという視点を貰った時は素直に学び取り、議論するつもりで前に進む回答をすることも大事です。完璧であることと、誤りを認めないことの違いは大事かと。場面によってはごまかしを利かせた方がいいこともあるのも事実で、その辺は難しいですが(笑)

ー決勝大会のプレゼンはニュース番組風にして、動画で説明したりキャスターとゲストの掛け合いによってプレゼンが進行するユニークな構成になっていました。

あれは僕がプレゼン審査で止まってしまった反省を生かしたアイデアなんです。僕たちの企画は少々複雑だったので、一発勝負のプレゼンで詳細を説明するのではなく動画で説明した方がロスも少ない。そしてニュースキャスターはカンペを持ってても違和感ない。最悪、セリフが飛んでもカンペを見ることができる。

ー失敗を生かした戦略、と。そして流れの中で疑問点や懸念点をどんどん回収していくのが見ていて気持ちいいプレゼンでした。

これは僕ではなくプレゼンを作ったチームメンバーの力作を見て感じたことですが、自分たちの話の中に、聞き手が疑問を持つ部分をわざと作り出すことも有効だと思います。聞き手に疑問を持たせたうえで、その疑問を回収していく。或いはその後の質疑で問われることを想定して完璧な回答を用意しておく。あえて不完全な状態を作り、その後に聞き手の疑問が解消されることで納得感が高まる。完璧なものを作ろうとしがちですが、プレゼンを作りこむ上では使ってみるといいテクニックなんじゃないかと思います。

キャリア甲子園で出会った仲間と大学以降も

キャリア甲子園の後輩たちに熱いメッセージをいただきました!


ー難しそうですが実践的なアドバイスですね。そうした過程を経て総合優勝を果たしました。優勝した時、信じられない、という表情を西垣くんがしていたのが印象的です。

他のライバルチームも強力でしたからね。でも僕たちはあの時できることはよくしていたし、みんなよく頑張っていました。運よくチームメンバーの機転がかみ合っていての幸運な結果だったと思います。

ーキャリア甲子園で一つの結果を出した西垣くん。その後東京大学に進学し、現在は弁護士を目指されてるということですが、今どんな活動をされているかを教えてください。

「弁護士の可能性」という団体に所属しています。主体的に社会に貢献し、新しい世界を共創する弁護士を増やす、というコンセプトを掲げている団体です。弁護士資格を持っているからといってその資格に縛られることなく、自分のやりたいことを成し遂げるためにどのように資格を手段として活かしていけばいいのかということを考えるきっかけを多くの人に与えられればと思って活動しています。所属メンバーによって企画する中身は異なりますが、個人的には、普段なかなかお話を聞くことのできない実務の先端におられる先生方の考えておられること、大事だと感じられている感覚などを伺うことが出来るのがとても楽しいです。大手弁護士事務所の先生だけでなく、スタートアップで働かれている先生や、官庁に出向してこれからの日本の在り方を考えている先生のお話なども伺いました。

ー弁護士を目指しているということですが、将来の夢を教えてください。

こだわりをもって勝負している人を応援できる弁護士になりたいと考えています。面白い人たちに囲まれて楽しい日々を過ごしたければ、自分も面白い人になるしかありません。もともと好きな人に囲まれて過ごしたいという想いで、中学受験、キャリア甲子園をはじめとした中高時代の活動、大学受験と過ごしてきたので、当然の目標といえば当然の目標です。「普通の」弁護士になるのも一苦労ですが、面白いクライアントに囲まれる弁護士になりたいなというところで、こだわりをもって勝負している人を応援できる弁護士、ということになります。そのような文脈でスタートアップやアーティスト支援にも魅力を感じつつ、未だメジャーではない、ルールメイキングや内部ガバナンス構築など先達の弁護士が新しく切り拓き始めた領域にも積極的に飛び込んで、自分のやりたいことを見極めながら一歩ずつ進んでいければと思います。

―キャリア甲子園で得たものについて教えてください。

あの桁違いの人数の前でプレゼンをするのは本当に貴重な機会で、多少の人数の前で話す際にビビることはなくなりました。そしてなによりも、大学入学後もキャリア甲子園の決勝で戦ったメンバーと大なり小なり絡むことになり、プライベートな面でもキャリア的な面でもいい刺激をもらうことになりました。これは一生ものの宝ですね。

―では最後に、キャリア甲子園に挑戦する高校生にメッセージをお願いします。

緊張はしてもびびったらだめよ、とは言ったものの、信じられないほどにすごい人たちがいっぱいいるのも事実です。最後まで笑い続けるチームがただ一つなのも事実。僕は何度も自分よりすごい人を見ては落ち込んできました。なんならキャリア甲子園のチームメンバーは皆、僕からすれば信じられないほどにすごい人ばかりでした(笑)。そんなときは落ち込んだり自信を無くすことも大事だなと思います。悔しいとき、負の気持ちが自分の中にあふれるときは、その気持ちを押し殺さずに大事にしてあげましょう。なによりそういう気持ちを味わう経験を積むこと自体が自分の糧になります。ものすごくできる人はいるけれど、桃ノ木に西瓜の実は生りません。その人の木にはその人の実しか生らないのだから、自分の持っている良さを大事にできたらいいなと思います。なによりも自分の良さを見つけてくれる人を大事にできれば、お互いの良さを認め合える人が周りに集まれば、たとえ世の中的には大したことがなにひとつ出来なかったとしても、いい人生になるんじゃないかなあと思っています。そしてそのためにはともに濃い時間を過ごすことも大事でしょう。キャリア甲子園はその意味でもいい機会だと思います。一緒に戦うメンバーはもちろん、大会の現場で出会ったほかのチームの人たちの中から、そういう友達になれそうな人と出会う人がひとりでもふたりでもいればいいなあと思います。

―すごく深くて濃いメッセージですね・・・!

さだまさしさんの小説”精霊流し”と、sheissummer というソロプロジェクトをしていたmicoさんのアーティストブックにおおきく影響を受けた僕の人生観です(笑)。よろしければ読んでみてください!

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