2023年3月12日をもって閉幕した第9回マイナビキャリア甲子園。決勝に至るまでの道のりと、決勝大会の模様をお届けする。

大会全体参加者内訳

日本全国から8,959名、2,318チームの応募が集まったマイナビキャリア甲子園2022。毎年の常連校に加え、新しく参加する高校もさらに増え、過去最大規模での開催となった。

 

書類審査、プレゼン動画審査結果

第一次審査である書類審査時点から高い競走倍率となったが、書類審査は各社20チーム、プレゼン動画審査は各社8チームを選出。
書類審査結果
プレゼン動画審査結果

 

準決勝大会

オンラインで開催された準決勝大会。準決勝大会は全64チームが参加し、各企業・団体に対してオンラインでプレゼンテーションを披露。各社熟考の末、ファイナリスト8チームが決定した。

準決勝大会フォトライブラリ

決勝大会

長い道のりを経て迎えたマイナビキャリア甲子園決勝大会。会場は渋谷ストリームホール。決勝大会の様子はYoutube LIVE、Twitter LIVEでインターネット生配信された。

開演前の様子

審査員および大会MC

2022大会審査員は宇田左近様、江藤美帆様、下山明彦様、たかまつなな様に務めていただいた。また大会MCは辻よしなり様、藤井由依様(テレビ東京アナウンサー)が担当した。

Visa代表|Urbanists(千葉県立東葛飾高等学校/Crimson Global Academy)

マイナビキャリア甲子園決勝大会、トップバッターはVisa代表のUrbanists。アメリカの大学が提供しているプログラムStanford e entrepreneurshipで出会い、互いに都市計画や建築に興味関心を持つ2人。若者が街づくりに参加するためのアイデアを自分たちの目線で考え、“インクルーシブで豊かな社会の実現”というテーマに対して、感性を可視化するという発想から、堂々たるプレゼンと、審査員からの質疑応答にもしっかりと回答していた。

ミツカン代表|ながったらー(兵庫県立長田高等学校)

2番目に登場したのは、ミツカン代表のながったらー。チーム全員がTwitterをやっており、たまたまリーダーがTwitterでマイナビキャリア甲子園を見つけ、Twitter上で仲間を募集して現在のメンバーが集まったながったらー。“若者の共感を得られる、味ぽんブランドの新たな事業”というテーマに対して「缶詰の水炊き」という斬新なアイデアで、自分たちで試作を重ねながら説得力あるプレゼンを披露した。

J-POWER(電源開発)代表|くまちゃんとリベロ(女子学院高等学校)

3番目のプレゼンテーションは、J-POWER(電源開発)代表のくまちゃんとリベロ。リーダーがバレー部で同じリベロというポジションをしていたメンバーと、親友を誘って結成されたチームだ。“エネルギーの安定供給とカーボンニュートラルの両立”という難解なお題に対し、食品ロスという身近な課題から発想を得て、数多くのインタビューやアンケートを行い、生活者の声に裏付けられたアイデアだった

JA全農代表|ドリンクバー5時間コース(渋谷教育学園渋谷高等学校)

4番目のプレゼンテーションは、JA全農代表のドリンクバー5時間コース。学校に掲示されていたマイナビキャリア甲子園のポスターの前でたまたまビジネスコンテストに興味がある3人が出会って結成された。“国内の10~20代を対象とする全農の機能をいかしたビジネス”というお題に対して、海外事例を取り入れながら、若者に関心の高い”コミュニティ”を起点に、農家と消費者をつなぐアイデアを考案した。

ロクシタンジャポン代表|KUAS Social Business Lab(京都先端科学大学附属高等学校)

5番目に登場したのは、ロクシタンジャポン代表のKUAS Social Business Lab。チーム二人とも剣道部に所属しており、入部した際に顧問の先生から「二人で一緒にチャレンジしてみないか?」と誘われたことがきっかけで挑戦。“ロクシタンの新たな販売戦略”というテーマに対して、自分たちが研究してきた「柿渋」の特性に着目し、抜群の実行力を武器に、実現可能性の高いプレゼンを披露した。

サントリー代表|孤島女子(江戸川学園取手高等学校)

6番目に登場したのは、サントリー代表の孤島女子。クラスの席順で縦に3人が並んでいて、周りが男子しか本当におらず「孤島みたいだね」ということでこのチーム名になった。“自動販売機横のリサイクルボックスの分別を促すアイデア”というテーマに対して、内発的動機づけに着目し、ユーザーテストを重ねて製作された3/4縮尺の模型もプレゼン中に登場させた。

生命保険協会代表|りきゃっぷ(ドルトン東京学園高等部)

7番目に登場したのは、生命保険協会代表のりきゃっぷ。同校が開学した1期生として決勝大会まで進出した。チーム名の由来は、チームとしてうまくまとめるように、総括するという意味のrecapから取られたという。“これからの社会に寄り添った、生命保険会社が提供する新たなサービス”というお題に対して、自分たちにとって身近な社会課題に着目をし、性的マイノリティ当事者の方々の声を取り入れた、新しい保険の仕組みを提案した。

セコム代表|BroSis(巣鴨高等学校/吉祥女子高等学校/南山高等学校/市川高等学校)

8番目、ラストを飾ったのは、セコム代表のBroSis。リーダーの知り合いでイベントなどに積極的に参加してくれそうな人に声をかけ、興味を示したメンバーで結成。チーム名の由来はチームメンバー全員に兄弟姉妹がいるということでBrother SisterからとってBroSisになった。“あんしんできる毎日を実現する、セコムの“遊び心”ある未来サービス”というお題に対して「忘れもの」という誰しもが経験のある身近な課題に着目し、RFIDの技術を用いながら、ゲーミング要素も取り入れたユニークなアイデアを披露した。

視聴者賞&審査員特別賞

全チームプレゼン終了後、審査員による審査とは別に、インターネット視聴者が投票する「視聴者賞」を今年も実施。視聴者賞にはながったらーが選ばれた。審査員特別賞はKUAS Social Business Lab、BroSisの史上初の同時2チーム受賞。それだけ全体的なレベルが高いことを窺わせる大会だった。

総合優勝

マイナビキャリア甲子園総合優勝は、決勝大会トップバッターを務めた「Urbanists」だった。どのチームも素晴らしく、審査時間は予定時間を大幅に過ぎて決着した。Visaの強みをしっかりと活かしながら、都会に取り残されている若者当事者の声をもとにした課題設定が高い評価を得た。また本大会のテーマである「NEXT GATE」をもっとも体現しているチーム、という結論で、激戦の大会を見事制した。

こうして全ての賞が出揃い、第9回マイナビキャリア甲子園は閉幕した。

集合写真

大会の様子

大会総括

2014年からスタートしたマイナビキャリア甲子園も9回目の開催。今年はマイナビが会社を挙げて高校生をサポートする、ということで電車広告やテレビでの特番など、これまで以上にパワーアップした大会としてスタートしました。

大会テーマは「NEXT GATE」。未知の恐怖であった新型コロナウィルスとの付き合い方も少しずつ見え始め、長きに渡った自粛ムードが少しずつ開けてきたのが2022年初頭。そうした社会のムードにあわせ、「そろそろ次のステージに行こう」というメッセージを込めた大会テーマです。そしてこれは、大会としても次のステージに向かおうというキャリア甲子園としての決意の表れでもありました。

結果的に、8,959名、2,318チームと過去最多の参加人数となった本大会。書類審査、プレゼン動画審査、準決勝と勝ち進んだファイナリスト8チームが、渋谷ストリームホールでプレゼンテーションを行い、その模様はYoutubeとTwitterでライブ配信されました。

ここ数ヶ月、AIが爆発的な進化を見せ、人間が行ってきた作業や活動を代替えしつつあります。これからもその傾向はより一層強くなるでしょう。

しかし、プレゼンテーションの迫力や魅力は、人間が自ら積み重ねてきた創意工夫や試行錯誤の連続でしか生み出されないと思います。今回のファイナリストが見せてくれた10分間には、彼・彼女たちのもがき苦しんだ結晶が詰め込まれていました。審査員の審査が紛糾&難航し、本来1チームのはずの審査員特別賞が2チーム生まれたのは、高校生の想いとレベルの高さの証左なのではないかと思います。

第9回マイナビキャリア甲子園は幕を閉じました。しかし高校生にとっては通過点でしかありません。今回の経験が参加者一人一人、それぞれにとってのNEXT GATEを開くきっかけになっていれば、大会主催者としてこんなに嬉しいことはありません。

ご参加いただいた高校生の皆様、ご指導ご協力いただいた先生、保護者の皆様、そしてご協賛いただいた全ての企業・団体様。本当にありがとうございました!

(マイナビキャリア甲子園運営事務局)

第9回マイナビキャリア甲子園大会概要

■主催:株式会社マイナビ/株式会社テレビ東京
■後援:日本経済新聞社/文部科学省/茨城県教育委員会/埼玉県教育委員会/千葉県教育委員会/広島県教育委員会/北海道教育委員会
■運営・制作:株式会社マイナビ/株式会社Strobolights
■テーマ出題企業・団体:サントリー食品インターナショナル株式会社/全国農業協同組合連合会/一般社団法人生命保険協会/セコム株式会社/電源開発株式会社/ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社/株式会社Mizkan/ロクシタンジャポン株式会社(五十音順)

参加者数:8,959名
参加チーム数:2,318チーム

参加高校一覧(学校応募・個人応募)

■北海道・東北エリア
クラーク記念国際高等学校/聖ウルスラ学院英智高等学校/日本大学東北高等学校/北海道札幌西高等学校/宮城県仙台二華高等学校/宮城県農業高等学校/山形県立山形西高等学校

■北陸・甲信越エリア
学校法人 七尾鵬学園高等学校/富山県立高岡商業高等学校/富山県立富山中部高等学校/新潟県立新井高等学校/新潟県立高田高等学校/富士学苑高等学校/北杜市立甲陵子高校/UWC ISAK Japan

■関東エリア
アメリカン・スクール・イン・ジャパン/郁文館グローバル高等学校/市川高等学校/茨城県立下妻第一高等学校/茨城県立水戸第二高等学校/江戸川学園取手高等学校/鴎友学園女子高等学校/開智中学・高等学校/学校法人成城学校/学校法人成田山教育財団私立成田高等学校/学校法人明星学苑 明星中学校・高等学校/学校法人山崎学園 富士見中学校高等学校/神奈川県立横浜国際高等学校/神奈川県立横浜翠嵐高校/神奈川大学附属高等学校/カリタス女子中学高等学校/川越女子高等学校/関東学院六浦中学校・高等学校/北鎌倉女子学園高等学校/吉祥女子高等学校/クラーク記念国際高等学校 さいたまキャンパス/クラーク記念国際高等学校 千葉キャンパス/クラーク記念国際高等学校 東京キャンパス/Crimson Global Academy/群馬県立太田高等学校/ぐんま国際アカデミー高等部/KAISインターナショナルスクール/慶應義塾高等学校/慶應義塾志木高等学校/向上高等学校/佼成学園高等学校/国際基督教大学高等学校/駒込高等学校/駒沢学園女子高等学校/埼玉県立大宮中央高等学校/埼玉県立越谷北高校/埼玉県立滑川総合高等学校/埼玉県立八潮南高等学校/埼玉県立和光国際高等学校/さいたま市立浦和高等学校/芝浦工業大学附属中学高等学校/渋谷教育学園渋谷高等学校/渋谷教育学園幕張高等学校/淑徳巣鴨高等学校/正智深谷高等学校/城北学園 城北中学校・高等学校/昭和鉄道高等学校/女子学院高等学校/巣鴨中学校・巣鴨高等学校/成女学園中学校・成女高等学校/聖心女子学院高等科/洗足学園中学高等学校/創価学園 創価高等学校/第一学院高等学校 川越キャンパス/高輪中学高等学校/拓殖大学第一高等学校/玉川学園高等部/千葉県立千葉北高等学校/千葉県立東葛飾高等学校/中央学院高等学校/筑波大学附属駒場中学校・高等学校/筑波大学附属坂戸高等学校/帝京八王子中学校・高等学校/桐蔭学園中等教育学校/東京インターハイスクール/東京学芸大学附属高等学校/東京大学教育学部附属中等教育学校/東京電機大学中学校・高等学校/東京都立大田桜台高等学校/東京都立葛飾商業高等学校/東京都立国際高等学校/東京都立小松川高等学校/東京都市大学 等々力中学校・高等学校/東京農業大学第一高等学校/東洋大学附属牛久高等学校/豊島岡女子学園 中学校・高等学校/栃木県立矢板東高等学校/ドルトン東京学園中等部・高等部/白鵬女子高等学校/広尾学園 中学校 高等学校/富士見高等学校/文化学園大学杉並中学・高等学校/文京学院大学女子中学校 高等学校/HOPE INTERNATIONAL CREATIVE SCHOOL/本郷中学校・高等学校/三浦学苑高等学校/八千代松陰高等学校/山脇学園中学・高等学校/横浜市立横浜商業高等学校/立教池袋中学校・高等学校/早稲田大学高等学院/早稲田大学系属早稲田実業学校高等部

■東海エリア
愛知啓成高等学校/愛知県立愛知商業高等学校/愛知県立岡崎工科高等学校/愛知県立豊橋商業高等学校/愛知県立中村高等学校/愛知県立半田商業高等学校/愛知高等学校/暁高等学校3年制/桜花学園高等学校/海陽中等教育学校/学校法人愛知学院愛知高等学校/学校法人安城学園 安城学園高等学校/学校法人KTC学園 おおぞら高等学院岐阜キャンパス/学校法人平山学園 清林館高等学校/学校法人 南山学園 南山高等学校/岐阜県立岐阜高等学校/クラーク記念国際高等学校岐阜駅前キャンパス/クラーク記念国際高等学校 静岡キャンパス/静岡県立韮山高等学校/不二聖心女子学院中学校・高等学校/三重県立宇治山田商業高等学校/名城大学附属高等学校

■関西エリア
大阪学芸中等教育学校/大阪府立門真なみはや高等学校/大阪明星学園 明星中学校・明星高等学校/華頂女子高等学校/関西学院高等部/京都産業大学附属中学校・高等学校/京都市立日吉ケ丘高等学校/京都精華学園高等学校/京都先端科学大学附属高等学校/京都明徳高等学校/金蘭千里高等学校/啓明学院中学校・高等学校/賢明女子学院高等学校/幸福の科学学園関西中学校・高等学校/甲南女子中高等学校/三田学園高等学校/清風南海高等学校/須磨学園高等学校/智辯学園和歌山中学校・高等学校/帝塚山高等学校/灘高等学校/西大和学園中学校・高等学校/雲雀丘学園高等学校/兵庫県立宝塚北高等学校/兵庫県立長田高等学校/報徳学園高等学校/立命館守山中学校・高等学校

■中国・四国エリア
AICJ中学・高等学校/英明高等学校/愛媛県立松山東高等学校/岡山学芸館高等学校/岡山県立岡山一宮高等学校/岡山県立笠岡商業高等学校/学校法人崇徳学園 高等学校/銀河学院中・高等学校/クラーク記念国際高等学校広島キャンパス/済美高等学校/創志学園高等学校/徳島県立川島高等学校/ノートルダム清心高等学校/広島学院高等学校/広島県立広島叡智学園高等学校/広島県立広島中学校・広島高等学校/広島県立三次高等学校/広島市立基町高等学校/広島大学附属福山中・高等学校

■九州・沖縄エリア
大分県立大分豊府高等学校/大分県立別府翔青高等学校/沖縄県立八重山商工高等学校/沖縄県立読谷高等学校/鹿児島県立鶴丸高等学校/学校法人角川ドワンゴ学園N高等学校/学校法人川島学園鹿児島実業高等学校/学校法人川島学園れいめい高等学校/学校法人文徳学園文徳高等学校/熊本県立熊本高等学校/真和中学・高等学校/長崎県立佐世保北高等学校/長崎県立長崎西高等学校/東福岡高等学校/福岡工業大学附属城東高等学校/宮崎県立飯野高等学校/宮崎県立宮崎西高等学校

■海外・その他
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