キャリア甲子園2021を戦う高校生へ、カロリーメイトプレゼンツ、先輩からのメッセージバトン企画。今回はキャリア甲子園2018年大会で決勝大会に進出し、現在は東京大学で学ぶ藤家くんの声をお届けする。
(取材・執筆:キャリア甲子園運営事務局 羽田 啓一郎)
*記事内容は取材時の2022年1月時点の情報です

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お話を伺った方

藤家 拓海
東京大学経済学部。駒場東邦高等学校2年生時にキャリア甲子園に挑戦し、JAL代表として決勝大会に進出し、ニコニコ視聴者賞を獲得。現在は東京大学で模擬国連の活動に取り組む。

自分達が考えたアイデアが、4年後に実現している

見事決勝大会に進出したJAL代表、ナイストゥミートゥー。


ーご無沙汰しています!2018年のキャリア甲子園の時のことを色々とお話ししてほしいなと思っています。

よろしくお願いします。僕でよければなんでもお話しします。

ーまず簡単でいいので、キャリア甲子園に出ようと思った理由を教えてください。

何か一生懸命取り組める活動を探していてキャリア甲子園を見つけたんです。友達も同じタイミングでキャリア甲子園に興味を持って「一緒にやってみるか」ってなって。

ー高校時代は何かに取り組んでいたわけではないのですか?

模擬国連やディベートは高校の部活でやっていました。うちの学校は中高一貫校だったのですが、僕は中3の夏から高1の終わりまで父の仕事の関係でアフリカに行っていたんです。それで、うちの部活がWSC(World Scholar’s Cup)に出場するってなって「お前英語得意だから協力してくれ」と言われてその部活に入ったんですが、活動が面白くて、それでもっと本腰入れて勝負できる活動したいな、と。

ーなるほど。皆さんはJALのテーマを選び、クリーンミートのアイデアを披露しました。今でこそクリーンミートの話題は珍しくなくなりましたが、2018年当時は結構目新しさがありましたね。

はい、クリーンミートの報道を見てると「これ、俺らが2018年に提案したやつじゃん」とちょっとニヤついてしまいますね(笑)。僕らはキャリア甲子園は一つのテーマに絞っていたわけではなく、複数のテーマを同時に進めていたんです。それでメンバーの一人がたまたまクリーンミートをニュースで知って「これいいじゃん」ってなって。クリーンミート関連の研究をしている人のところにアポイントをもらってインタビューさせていただいたり、JALの理念を徹底的に調べてJALの考え方に合うように企画をブラッシュアップしたり、とにかくどこをつつかれても大丈、と思えるくらいに企画についてはめちゃくちゃ詰めていきましたね。

ー新しい技術を使ったアイデアは考えていくのが難しそうですね。

はい。本当に毎日、議論のぶつかり合いをチームでしていましたね。強めの口調で結構言い合っていました(笑)。特に決勝大会は学校の試験とも被っていて時間調整も全員大変でしたが、なんとか時間を作って毎日毎日みんなで話し合ってプレゼンの練習していましたね。あんな経験は他にはありませんでした。

ー他の活動もそれまでされていたということですが、どうしてキャリア甲子園はそんなにのめりこめたんだと思いますか?

単純にかけてきた時間が違ったからだと思います。キャリア甲子園は規模が大きいですが、書類審査やプレゼン動画審査など、だんだん通過していくうちにどんどんのめり込んでいくんですよ。負けたら全てが無駄になる。だから負けたくない、みんなで勝つんだ、と。チーム全員で戦っている感覚がありましたね。

プレゼンへの苦手意識

プレゼンテーションには苦手意識があった藤家くん。


ーいや、そんなに熱を持って取り組んでいただけるのは嬉しいですね。そして優勝は逃しましたが見事ファイナリストになりました。

僕らは最初から優勝を狙うつもりでしたからね。そして企画の中身については自信がありました。ただ、僕らプレゼンには本当に自信がなくて・・・。全員プレゼンについては「俺らやばいかも」って思っていました。

ーえ、そんなふうには見えませんでしたが・・・。どうしてそう思ったんですか?

まずプレゼン動画審査の収録の時に思いました。プレゼン動画は納得いくまで撮り直せますが、僕ら、OKテイクになるまで8時間も撮影してたんです(笑)。自分達はプレゼン、まずいかもしれない、、と。これ、準決勝は一発勝負だしこれはまずいなと練習しまくりましたね。

ーでも結局、準決勝は通過しました。

本当によかったです。でも、僕らは準決勝大失敗しているんですよ。自分達は喋りが下手なのはよくわかっていましたが、下手なりに何か相手に興味を持ってもらえるようなプレゼンができないか、ということで準決勝はお笑いを取り入れたんです。漫才みたいに「はいどうも〜」みたいな感じでプレゼンをスタートさせたんですが、それが見事に滑りまくりまして・・・。自分達のキャラに合わないことはするものじゃないですね(笑)。

ー笑

そして準決勝は他のライバルチームのプレゼンも目の当たりにしますよね。みんな他のチーム、プレゼンが上手で・・・。これは終わった、、みたいに思っていました。だから企業代表チームとして僕らが勝ち名乗りを受けた時信じられなくて。メンバーの一人は頭が真っ白になったみたいで口を抑えてその場から立ち去ろうとしてましたからね。

ー決勝大会に向けてはどんなことを意識しましたか?

もう絶対優勝するぞ、と準決勝の翌日から決勝大会まで全力で駆け抜けました。準決勝まではJALに対してJALにとってのメリットを伝えればよかったですが、決勝大会は審査員はJALの人じゃない。そして視聴者票を持っている視聴者も僕らのことなんて別に興味がない。つまり、みる人の関心、注目ポイントが全然違ってくる。だから企画自体は大きく変えていませんが、スライドは全て作り直しました。例えば準決勝までは「こうすればJALにこんなメリットがありますよ」だったものが、決勝大会では「こうすれば地球環境に良くなりますよ」という切り口にかえ、受取手側のメリットを変える意識をしていきました。

ーしかしプレゼンに苦手意識があったなら決勝は相当緊張したんじゃないですか?

僕らの前に出番があったプレゼン見ててニコニコ視聴者票が予想以上に厳しいな、と思いました。普通に1点とか出るんじゃん!と。あれで緊張に拍車がかかったのはありました。でも、それはプレゼン前の話で、実際にプレゼンが始まってしまえばアドレナリンが出まくっていて覚えていません。きっと他のチームもそうだったと思いますが、キャリア甲子園が始まってからずっと全力で走ってきて決勝大会当日まで全てを注いできました。その集大成が決勝大会だったのですが、やり切った、と言えると思います。本当に、やりきりました。

ーしかし、優勝はできなかった。

はい、アイデアでは負けていないと思っていました。実際、ニコニコ視聴者賞は僕らがもらえた。視聴者には評価してもらったー。ただ、総合優勝の名乗りを受けたのは僕らではありませんでした。結果が出た時に思ったのは「ああ負けたんだ」という感覚でした。なんかもう、無でしたね。悔しい、というより「ああそうなんだ」という感覚でした。

ー・・・。

チームメンバーもそんな感じでした。もちろん「もっとこうすればよかったかもね」という反省はありました。でも結果に不満があるという意味ではなく、それよりも僕ら全員よくやったよな、と。3人の限界は出した。結果は残念だけど、やれることはやった。ずっと苦しかったから、やっと解放された、終わった、という安堵感もあったかもしれません。

キャリア甲子園は、本当に出てよかった

キャリア甲子園の経験が今に繋がっていると実感するという藤家くん。


ーキャリア甲子園にかけていた思いがよくわかりました。その後東京大学に進学し、模擬国連に入って同じ決勝大会を戦った田部井くんに再会したのは奇妙な縁ですね。

そうですね(笑)。田部井だけじゃなく、過去にキャリア甲子園に参加してた人が他にも何人も模擬国連にいて驚きました。でも本当に、キャリア甲子園は出てよかったなと思っています。

ーどうしてそう思っていただけるんですか?

やっぱりプレゼン力がついた、というのは今でも思うんですよね。考え方や喋り方も勉強になりました。大学に入って課題のレポート書いてる時、プレゼンする時、そういう誰かに自分の考えを伝える時に毎回毎回キャリア甲子園やっててよかったなと思えるんです。どんなにキツくても「キャリア甲子園に比べればちょろいわ」と思える。キャリア甲子園にはもう二度と出たくないです(笑)。それくらい力を入れました。

ー(笑)。これからはどんな道を歩むんですか?

先ほども少しお話ししましたが、僕はもともとアフリカのザンビアという国にいたんです。一般的に想像されるようなアフリカよりずっと近代的なんですが、国民性がフレンドリーさが日本と全然違う。だからアフリカは大好きなんですけど、帰国する前にストリートチルドレンを保護している人のところで働かせてもらったことがあるんです。これまでずっと色々なことを経験したり学んできましたが、僕のやりたいことは全部そこに繋がっている。だから将来は、アフリカに還元したいな、と考えています。

ーありがとうございます!では最後に、キャリア甲子園に挑戦している高校生にメッセージをお願いします。

決勝大会に行ける人は人一倍苦しんでいるはずです。ラスト1ヶ月だと思って今まで以上に頑張ってほしい。そしてその頑張りが今に繋がってると、僕は自信を持っていえます。本当に、皆さんには頑張ってほしいです。

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