2021年3月14日をもって閉幕したキャリア甲子園2020。決勝に至るまでの道のりと、決勝大会の模様をお届けする。

大会全体参加者内訳

過去最大6,870名、2,009チームの応募が集まったキャリア甲子園2020。新型コロナウィルスの影響で修学旅行や文化祭などが中止に追い込まれる中、オンライン教材なども豊富なキャリア甲子園には多くの高校からの応募が集まった。

攻略イベント開催

2020年夏休みからオンラインを中心とした各種攻略イベントを開催。特に歴代ファイナリストをゲストに招いてオンライン開催した「勝者の思考法」は多くの高校生が参加し、質問も絶えなかった。結果論だが、最終的に優勝したぐーふぉはこの夏のイベントに参加をしていた。

書類審査、プレゼン動画審査結果

こうして過去最大規模で開催されたキャリア甲子園2020。第一次審査である書類審査時点から高い競走倍率となったが、書類審査は各社20、プレゼン動画審査は各社8チームを選出。
書類審査結果
プレゼン動画審査結果

準決勝大会

当初、オフラインで開催予定だった準決勝大会。ただ、2020年年末から再び始まった新型コロナウィルスの感染拡大を懸念し、オンライン開催への開催方法変更を決定。直後、政府から緊急事態宣言が発令された。キャリア甲子園初となる全面オンライン開催となったが、参加者全員の準備と協力により大きなトラブルなく準決勝大会は開催。ここで、ファイナリスト6チームが決定した。

準決勝大会フォトライブラリ

決勝大会

長い道のりを経て迎えたキャリア甲子園2020決勝大会。会場は池袋Harevutai。決勝大会の様子はニコニコ生放送の公式番組として全国ネット生配信された。

開演前の様子

参加者は内閣府と業界団体により策定された「ライブハウスにおける新型コロナウイルス 感染症対策ガイドライン」を遵守し開催。参加者、運営スタッフ全員の検温と身元チェック、また待合時の不織布マスク着用及び登壇時のマウスシールド着用と感染予防をした上で開催された。

三井住友カード代表:広尾ビーンズ。(広尾学園高等学校)

キャリア甲子園2020決勝大会プレゼンのトップバッターを務めたのは広尾高等学校の「広尾ビーンズ。」。中学時代から憧れていたキャリア甲子園に、高校生になって2019年度大会に出場。しかしその時は準決勝大会で敗退してしまった。その雪辱を晴らすために同じメンバー、同じチームで挑んだ2020年大会では見事ファイナリストへ。「誰も取り残さない」キャッシュレス普及のための新サービスを披露した。

生命保険協会代表:うさぎかふぇ(豊島岡女子学園高等学校)

キャリア甲子園2度の優勝チームを輩出している豊島岡女子学園。今年も多くのチームが挑戦したが、唯一決勝まで残ったのは生命保険協会のテーマに応募した「うさぎかふぇ」だった。1年生の4人組は、全員キャリア甲子園への想いが強くなかなか意見がまとまらなかったそうだ。ただ、そうした強いこだわりが生んだアイデアが「人生満喫保険」。人生100年時代に生まれる新しい不安をサポートするアイデアだ。

バイエル代表:SKD48(坂戸高等学校)

毎年多くのチームを準決勝まで進めるも、5年連続で準決勝敗退という悔しい思いを晴らしたのが坂戸高等学校の「SKD48」。彼女たちは坂戸高校内で行われた校内予選も勝ち抜き学校代表として戦い、見事バイエル代表としてファイナリストに輝いた。また決勝唯一の公立高校在籍でもある彼女たちは自らを「坂戸高校、公立、バイエル代表」と意気込んで決勝大会を戦った。

ピップ代表:Part of My world(帝塚山高等学校)

ピップ代表の「Part of My world」も、毎年準決勝で涙を飲んできた帝塚山高等学校の学校代表としてキャリア甲子園を戦ってきた。しかしそんな4人も実はほとんど喋ったことがないふた組の女子が合わさって結成されたチーム。学校の先生やクラスメイトの協力ももらいながらキャリア甲子園を戦い、決勝ではチームワーク抜群の劇スタイルのプレゼンテーションを披露した。

日本ユースホステル協会代表:そばかす(同志社高等学校)

唯一の二人組チーム「そばかす」も2年連続してキャリア甲子園に挑戦した。2019年度大会では書類審査は通過したもののプレゼン動画制作が間に合わず、締切で落選。その雪辱を晴らすべく2020年度大会にリベンジし、見事ユースホステル協会代表に選ばれた。アフターコロナを見据えた新しい旅のあり方「Dream Baton Journey」を提案した。

東京電力代表:ぐーふぉ(渋谷教育学園渋谷高等学校)

ぐーふぉが通う渋谷教育学園渋谷高等学校はキャリア甲子園2014初年度大会以来の決勝大会進出。リーダーがキャリア甲子園に挑戦すべくメンバー募集をしていく中で最終的に結成されたのがこのチームだった。準決勝から決勝までの間に議論が紛糾し、チームワークに不穏な空気が流れたこともあったようだが、決勝当日の朝までねばって完成させたスライドで決勝に挑んだ。

ニコニコ賞&審査員特別賞

全チームプレゼン終了後、審査員による審査とは別に、ニコ生視聴者が投票する「ニコ生賞」を今年も実施。人気投票は割れたが、豊島岡女子学園のうさぎかふぇが人気投票一位を獲得。そして審査員が選ぶ「審査員特別賞」には同志社高等学校のそばかすが選ばれた。

総合優勝

キャリア甲子園2020を制したのは渋谷教育学園渋谷高等学校のぐーふぉだった。審査員の採点スコアは過去にないほどの接戦となり、審査員の間でも意見が割れた。その中でぐーふぉが選ばれたのは総合力の高さと、私たち誰もが抱える防災に対する危機意識の欠如を解決する、まさに「ブレイクスルー」の大会テーマに相応しいアイデアだったからだった。
優勝を告げられた瞬間からメンバーは号泣。こうして、キャリア甲子園2020は終了した。

集合写真

大会の様子

大会総括

2019年度大会はコロナ禍拡大の中で決勝大会開催を断念。それを受けて開催された2020年度大会の運営事務局としての最大のテーマは「最後までやり抜く」ことでした。
ただ、社会の状況はいつまで経っても安定しませんでした。高校生たちも1学期の序盤は休校になる学校も多く、また登校が再開されても文化祭や修学旅行といった高校行事が中止になる学校も多かったようです。

ただ、そうした状況下で私たち人類はオンラインスキルを大きく向上させることができました。キャリア甲子園も申し込み方法や各種案内を全てオンライン完結する手法に切り替え、また大会初となったオンライン準決勝大会でも画面の向こうの高校生たちはオンラインツールを使いこなして立派なプレゼンテーションを見せてくれました。そして迎えた決勝大会。どのチームも甲乙つけがたいレベルのアイデアとプレゼンを披露し、ファイナリストの平均レベルは過去最高だったのではないかと思います。

本当はオリンピックイヤーだった2020年は、予想だにしない人類史上に残る大混乱が世界を襲いました。2020年大会テーマでもあった「Breakthrough」。コロナを見据えて設定したテーマではありませんでしたが、結果的に時代に即したテーマとなり、そしてそのテーマの元に戦ってきたファイナリストの高校生たちは、確かにブレイクスルーした姿を見せてくれました。

キャリア甲子園2020は無事に終えることができましたが、社会情勢はまだまだ安定しません。その中でも歩みを止めず戦い続ける。キャリア甲子園で経験した全てのことが、高校生たちの力になってくれていることを期待しています。
ご参加いただいた高校生の皆様、ご指導ご協力いただいた先生、保護者の皆様、そしてご協賛いただいた全ての企業・団体様。
本当にありがとうございました!(キャリア甲子園運営事務局)

キャリア甲子園2020大会概要

主催:株式会社マイナビ 未来応援事業本部 学生の窓口事業部
制作・運営:株式会社Strobolights

参加者数:6,870名
参加チーム数:2,009チーム

テーマ協賛:一般社団法人生命保険協会/東京電力ホールディングス株式会社/一般財団法人日本ユースホステル協会/バイエルホールディング株式会社/ピップ株式会社/三井住友カード株式会社
高校生サポート協賛:大塚製薬株式会社/大正製薬株式会社/東和薬品株式会社

参加高校一覧(学校応募・個人応募)

■北海道・東北エリア
一関第一高等学校/仙台第一高等学校/仙台二華高等学校/札幌開成中等教育学校/札幌新陽高等学校/北海道札幌国際情報高等学校/聖ウルスラ学院英智高等学校/仙台青陵中等教育学校/日本大学東北高等学校/宮城県農業高等学校/立命館慶祥中学校高等学校

■甲信越エリア
甲府第一高等学校/三条高等学校/長野高等学校/松本県ヶ丘高等学校

■関東エリア
青山学院高等部/市川高等学校/江戸川学園取手高等学校/桜蔭高等学校/大田桜台高等学校/大宮開成高等学校/お茶の水女子大学附属高等学校/開成高等学校/開智中学高等学校/学習院女子高等科/鎌倉女学院高等学校/蒲田女子高等学校/関東学院六浦高等学校/吉祥女子中学高等学校/国立高等学校/クラーク記念国際高等学校さいたまキャンパス/クラーク記念国際高等学校 東京キャンパス/ぐんま国際アカデミー高等部/慶應義塾高等学校/慶應義塾女子高等学校/小岩高等学校/光塩女子学院高等科/晃華学園高等学校/工学院大学附属高等学校/香蘭女学校高等科/小金高等学校/国際基督教大学高等学校/小平高等学校/駒場東邦高等学校/栄東高等学校/坂戸高等学校/桜丘高等学校/芝高等学校/渋谷教育学園渋谷高等学校/渋谷教育学園幕張高等学校/上水高等学校/昭和学院秀英高等学校/女子学院高等学校/白百合学園高等学校/聖光学院高等学校/西武学園文理高等学校/世田谷学園中学高等学校/洗足学園高等学校/高輪高等学校/千葉明徳高等学校/田園調布学園高等部/田園調布雙葉高等学校/東京学芸大学附属高等学校/東京学芸大学附属国際中等教育学校/東京家政大学附属女子中学校・高等学校/東京大学教育学部附属中等教育学校/東京電機大学高等学校/東京都市大学等々力高等学校/桐光学園高等学校/東洋英和女学院高等部/豊島岡女子学園高等学校/滑川総合高等学校/日本大学豊山高等学校/白鵬女子高等学校/八王子東高等学校/日比谷高等学校/広尾学園高等学校/藤沢翔陵高等学校/富士見高等学校/富士見中学高等学校/武相高等学校/文京学院大学女子高等学校/本郷学園中学校・高等学校/三浦学苑高等学校/三田国際学園高等学校/南多摩中等教育学校/武蔵高等学校/武蔵高等学校中学校/茗溪学園高等学校/八千代松陰高等学校/山手学院高等学校/山脇学園高等学校/横浜修悠館高等学校/横浜商業高等学校/横浜清風高等学校/横浜緑ヶ丘高等学校/両国高等学校/早稲田大学本庄高等学院

■東海エリア
愛知商業高等学校/安城学園高等学校/一宮商業高等学校/桜花学園高等学校/海陽中等教育学校/クラーク記念国際高等学校岐阜駅前/クラーク記念国際高等学校 名古屋キャンパス/静岡聖光学院高等学校/大同大学大同高等学校/中部大学春日丘高等学校/東海高等学校/豊田南高等学校/韮山高等学校/半田商業高等学校/木曽川高等学校

■関西エリア
暁高等学校/宇治山田商業高等学校/大阪学芸中等教育学校/金光学園高等学校/関西大倉高等学校/京都学園中学高等学校/京都産業大学高等学校/京都精華学園高等学校/京都明徳高等学校/賢明女子学院高等学校/神戸女学院高等学部/甲陽学院高等学校/三田学園高等学校/淳心学院高等学校/須磨学園高等学校/西京高等学校/清風南海高等学校/宝塚北高等学校/帝塚山高等学校/桐蔭高等学校/同志社香里高等学校/同志社高等学校/灘高等学校/西大和学園高等学校/姫路商業高等学校/報徳学園高等学校/明星高等学校/桃山学院高等学校/立命館高等学校/立命館宇治高等学校/立命館守山高等学校

■中国・四国地方
出雲商業高等学校/岡山学芸館高等学校/倉敷天城高等学校/倉敷商業高等学校/済美高等学校/野田学園高等学校/広島学院高等学校/松山東高等学校/基町高等学校

■九州・沖縄地方
宇土高等学校/沖縄工業高等学校/鹿児島実業高等学校/熊本高等学校/久留米商業高等学校/久留米大学附設高等学校/尚志館高等学校/真和高等学校/福岡大学附属大濠高等学校/真和志高等学校/八重山商工高等学校/ラ・サール学園/れいめい高等学校/早稲田佐賀高等学校

■その他
N高等学校

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