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ロクシタンジャポン テーマ解説インタビュー

今年、初めてテーマを出題するロクシタンジャポン。ロクシタンは世界中で愛されているブランドだ。高校生の皆さんも街中で店舗を見かけたことがある人も多いのでは?そんなロクシタンがなぜ今回マイナビキャリア甲子園にテーマを出題したのか、その背景に迫った。(取材:羽田啓一郎)*この文章は2022年8月に取材した情報をもとにしています。

お話を伺った方

田中久美子さん

中学校の頃ベルギーに住んでいたため海外の文化が好きで、大学は外国語学部のフランス語学科に進学。大学卒業後はPRの代理店に入社し、企業・サービスの広報活動の仕事に従事した。PRしたことがどのように会社経営に影響してくるのかをもっと近い立場で学びたい、と考え、外資系メーカーのPR担当に転職。複数の企業を経て、現在のロクシタンジャポンへ。

大場玲華さん

高校生の時に進路選択を考えた際、何かやりたいことがあったわけではなかったため、社会の基盤になる部分が学べるのではと法学部を選択。元々ロクシタン製品が大好きで、その製品に関わりたいと考えてロクシタンジャポンに入社。店舗の販売職を経て店長まで経験。現在は人事として活躍中。

ロクシタンとは?

ー今日はよろしくお願いします。まずロクシタンとはどのような製品なのか教えていただけますか?

田中:よろしくお願いします。ロクシタンは1976年に、世界でも最も生物の多様性に富んだ地として知られる南仏のプロヴァンスに誕生したコスメティックブランドです。全世界で3,000店舗を展開し、日本にも1998年に出店し、全国展開しています。

プロヴァンスに住む人々は古くから自然を慈しみ、当たり前のように自然と共生し、日々の暮らしの中に喜びや楽しさを見つけて暮らしてきました。それがプロヴァンス流の、Art de vivre、美しく暮らす、という事です。ロクシタンは五感に訴えかける製品を通じて、そんなプロヴァンスのライフスタイルをお客様に届け続けて大きく成長を遂げてきました。

ー私も何度か店舗で商品を買わせていただいたことがありますが、店内でお客様が商品を手に取って選んでいる姿が幸せそうだったのを覚えています。

大場:ありがとうございます。私は今の人事の仕事につく前は店舗の販売職や店長を担当していたので、お客様にロクシタンを愛していただいているのは実感していました。ロクシタンの製品には、製品がカタチになるまでの背景を伝えるTrue Storyと呼ばれるものがあり、ショップスタッフはこのTrue Storyを語ることで製品の魅力を伝えています。ただ単に性能や成分などの事実を語るだけではなく、想いや願いまで伝えることで、ロクシタンの世界観をお客様にご理解いただいているのです。

ーなるほど、そうした世界観をお客様は楽しんでいるのですね。

大場:製品が生み出されるまでの背景を理解することで、何気ない日常も特別なものになっていきます。このTrue Storyは効果効能だけでなく、生産地に伝わっている歴史的な物語も掛け合わせているので、製品を通してプロヴァンスの豊かな世界観が感じられるようになっています。私たちはただ製品を作って売っているわけではなく、プロヴァンスの空間が感じられるライフスタイルを提案しているのです。

ー購買層は女性が中心ですか?コロナ禍でお店の売上は厳しい状態になったのではないかと思いますが・・・。

田中:これまでは30代の女性がメインの購買層でしたが、最近若いお客さまも増えてきましたね。自宅にいる時間が増え、ロクシタンの香りを楽しみ、癒しを感じていただいているようです。確かにコロナ禍でショップの売上は低下しましたが、実はロクシタンはかなり前からEC(インターネットコマース)に取り組んでいたので、店舗売上の代わりにインターネット通販での売上が増えました。私たちロクシタンは「ともに変化を育む」という価値観を大切にしているので、伝統を大切にしながらも常に変化、進化を目指しています。

今回のテーマに込められた思いとは?

ーありがとうございます。では今回、そのロクシタンがどうしてマイナビキャリア甲子園にテーマを出題したのでしょう?

田中:今、世界ではSDGsに注目が集まっていますが、私たちロクシタンはSDGsやCSRという言葉がまだ存在しない頃から当たり前のように同じような活動をしていました。プロヴァンスに生まれ育ったブランドが生物の多様性を保護し、誰もが美しく暮らし続ける世界を守ることを考え、行動をするという事はあまりに当然のことでブランドのアイデンティティーとして根付いています。ただこれまで、ロクシタンはそうした活動を対外的にはあまり発信していませんでした。しかし、残念ながら今なお危機的状況にある世界の状況をみると、もっと私たちの活動を発信し、多くの方々に伝えていく必要があると考え、マイナビキャリア甲子園にテーマを出題することにしたのです。

ー例えばどのような活動をされてきたのですか?

大場:活動内容は大小さまざまですが、1976年の創設時には空ボトルに製品を充填して売ったり、どこよりも早くオーガニックで植物を栽培するための取り組みをスタートさせました。また、貧困国であるブルキナファソでシアの生産に携わる女性たちとのフェアトレード契約による女性の自立支援や、視覚障がいを持つ方の為に製品への点字ラベルの採用などがあります。

ー今回のテーマにもある“6つの約束”とは何なのでしょうか?

田中:自然への敬愛を忘れないため、大切な地球と人と未来に変化を起こすため、私たちは6つの確固たるコミットメントを具体的なゴール目標と共に掲げ活動をしています。それは、

01.RESPECTING BIODIVERSITY(植物の多様性を保護): 1,000種の植物を2025年までに保護し、豊かな大地を育む多様な植物の生態系を大切にします。
02.SUPPORTING PRODUCERS(生産者をサポート): 100の直接契約生産者とのフェアトレードを2025年までに実現します。
03.REDUCING WASTE(地球の自然にやさしく): 100%のプラスチックボトルをリサイクル素材にし、世界中の店舗でリサイクルサービスを2025年までに実現します。
04.EMPOWERING WOMEN(女性の自立を支援): 60,000人以上のブルキナファソの女性を2025年末までに支援します。
05.CARING FOR SIGHT(視覚障がいへの取り組み): 1,500万人以上の人々に視覚支援プログラムを2025年までに提供します。
06.CEREBRATING CRAFTSMANSHIP(伝統的技術の継承): 20の継承すべき技術・才能を2025年までに発掘し、伝えていきます。

です。

ー高校生が取り組む上で、6つの約束の中でいくつか確認させてください。女性自立の支援はブルキナファソについての取組を掲げられていますが、ブルキナファソに限定して考える必要はありますか?また視覚障がいは他の障がいではなく視覚障がいに限定した方が良いでしょうか?

大場:まず女性自立支援に関してですが、ブルキナファソに限定する必要はありません。ただ、元々の起源についてご理解いただきたいのは、生産者とのより良い関係性を大切にしていくロクシタンの考え方から生まれたものです。ロクシタンの人気商品、シアバター(西アフリカから中央アフリカに生息するシアの木の実から採れる植物性油脂)はブルキナファソの女性たちが生成していました。ただブルキナファソは貧困国なので生活環境が厳しいものがありました。そこでロクシタンはフェアトレード契約を現地の女性生産者たちと結び、経済的な支援を始めたのです。

これが起源ではありますが、先ほどもお伝えした通りブルキナファソに限定する必要はありません。例えばプロヴァンスと姉妹都市になっている岩手県の釜石市の女性たちに、東日本大震災の時は職業支援もしていました。

田中:視覚障がいについては今回のマイナビキャリア甲子園では視覚障がいに限定させていただきたいと思います。ロクシタンは五感で楽しむことを何よりも大切にするブランドです。より多くのお客様に同じように製品を楽しんでいただくために、1997年から点字ラベルをほぼすべての製品に採用しています。また、失明の原因の一つには栄養不足があり、それを予防することで失明の80%は防げると言われています。そこで私たちはさまざまなNGOや機関と連携し、ビタミンAを世界中の栄養不足の子供達1,500万人に提供する活動を行っており、失明に陥る子供を1人でも多く助けたいと考えています。

高校生に期待したいこと

ーロクシタンが世界中で愛されているブランドになったのは、製品の良さだけでなく確固たる理念と具体的なアクションがあったからなのだなと痛感させられました。さて、それでは最後にマイナビキャリア甲子園に挑戦する高校生に期待していることを教えてください。確立されたブランドがあるからこそ、ブランドとしてNGなこともあるのでは、と推察しますが。

田中:いえいえ、NGなことはありません。高校生のみなさんの自由な発想を期待しています。伝統があってもルールに縛られないのがロクシタンのいいところ。私たちはグローバルブランドですが、その土地その土地のいいところを見つけ、国民性を大切にしています。逆に、私たちは自分たちでロクシタンらしさを勝手に縛っている部分がある気がしています。意識していなくても、良し悪しを勝手に決めつけてしまっているというか・・・。だからこそ、高校生の考え方、価値観、生活習慣を存分に提案いただきたいですね。

大場:ロクシタンでは「変化を育くむ」ために、意思と行動のギャップを埋めることが大切だと考えています。考えているだけでは何も変わらない。行動を起こさなくては未来を変えることはできません。このマイナビキャリア甲子園に参加している皆さんは、すでにこの場に参加をするという「行動」を起こしています。そんな高校生の皆さんにロクシタンの6つのコミットメントをどのように解釈していただけるか、着眼点が気になっています。コミットメントとして掲げている活動と、ビジネスの両立を可能とする斬新なアイデアを期待したいですね。

 

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